あなたが見た幽霊は脳内幽霊かもしれない!

「脳の中の幽霊」という本を昨年初めて読みました。
その本は1999年に初版が発売されています。
もう13年も前になるんですね。
その本が、文庫本のコーナーに平積みされていて、
わたしの好きな「養老孟司さん」の名前がオビに記されていたので、
迷わず購入しました。
著者は「V.S.ラマチャンドラン」というインド人の脳科学者です。
なので、この本は「ノンフィクション」です。
著者が実際、出会った患者さんの
奇妙な症状や、それをどう治療したかなどが書かれています。
400ページ近くある本ですし、専門的な内容が書かれているので
なかなか読み進めることが出来ませんでした。
解説まで含め、すべてを読み終えるのに
2か月近くもかかったと思います。
難しいのですが、内容はめちゃめちゃ面白かったです。
この本に登場する患者さんは、
「事故で失った腕に痛みを感じる幻覚」で困ってる人や、
「右側だけ、お化粧のできない女性」や、
「視力を失ったのに、カラフルな光の世界を見る」などなど、
常識では理解しがたい症状の人々です。
こうした本の中に登場してくる患者さん不思議さに、圧倒されました。
そのあまりにも不思議な症状を「脳科学者」の立場で
淡々と分析し、治療方法を開発してゆく著者の「頭脳」には、
もっと圧倒されました。
最終章では「クオリア問題」に触れています。
クオリアとは「主観」のことです。
つまり「主観」と「客観」が、つねに世界にはあり、
ふたつの認識が同時に存在していることから生じる、
「ズレ」や「違い」みたいなものが、「クオリア問題」だと理解しました。
(専門知識がない人間なので、理解がぜんぜん足りていないかも知れません…)
最後に養老孟司さんの解説から一言…
「客観が強くなれば、主観も同様に強くなる。
脳から見た世界が「つまらない」と思うのは、
現代の「悪しき客観主義」に、無意識に影響されているだけのことであろう。…」
脳の世界の面白さ、広大さにあらためて気づかされる本です。

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